ホーム > ブログ
2024/04/16
施設長のつぶやき~仕事を始める動機はその人次第で良いと思う~
こんにちは、施設長の田原です。
ネットコミックスの無料版でほんの最初だけ読んで面白そうだったので
見て参りました。
最初しか読んでいなかったので、まさかこのような展開になるとは
思ってもおらず…
妙な緊張感に包まれた2時間でした(あらすじとネタバレと感想はこちら)
それでは本題です。
この業界に限らず、その仕事を始めるにあたり何かしらの動機はあると思います。
この業界で言えば高齢者のために何かしたい、社会の役に立ちたい
親の介護を経験して介護の大切さがわかったなどの動機を述べられる方が多いです。
しかし中には特に理由もなく仕事がないから介護職員になったという方もいます。
稀にそのような方に対して「志が低い」と非難する人もいます。
しかし私はそんな事も一回も思った事はありません。
もちろん仕方なしに仕事をしている感満載で憮然とした表情で毎日仕事をされるのは
迷惑でしかありませんが働き始めた動機がどうであれ
働いている間に笑顔で素晴らしい対応をしてくれていれば何の問題もないでしょう。
私自身は社会福祉士の仕事に憧れ実際に取得してからこの業界に飛び込んだので
一見すると志が高いように見えます。
しかしその前段階ではどうだったかというと…
私が大学生の時はいわゆる就職超氷河期と言われ(何せ大卒の就職内定率が50%台です)
それこそ何十社も会社説明会に行き十数社にエントリーするのが普通でした。
今はネットやPC打ちかもしれませんが、当時は全て手書きのエントリーシートだったので
その苦労も途轍もないものでした。
私は幸い営業職や生鮮食品会社など三社ほど内定を頂きました。
しかし残念ながら三社とも内定辞退する事となったのです。
内定後、内定式や今でいうインターンシップのような感じで入社前に職場体験に行くのですが
ここで私を悩ませたのが煙草の煙でした。
当時まだようやく分煙という考えが出だした時代です。
それ以前は路上や駅構内、飲食店は当然、オフィス内でも普通に煙草を吸っている時代でした。
流石に私が就職活動していた時代はオフィスは分煙されていましたが
分煙と言ってもデスクで煙草が吸えないというだけで
オフィスの端っこの方に灰皿が置いてある程度
良くてパーティションがある程度です。
完全個室化や排煙設備なんかあったものではありません。
休憩室では煙草の煙だらけでした。
何せ私が面接に行くと煙草を吸いながら面接した面接官もいたぐらいでした。
私は体質的に煙草の煙の中で長時間働くのは難しいので
正直そのような環境で働く事に非常に不安を覚えました。
そして実際に職場実習をして「これは続けられないだろう」と内定辞退に至りました。
もちろん当時すでに完全分煙、もしくは禁煙に徹していた前衛的な企業もあったでしょうが
偏にそのような企業の内定を取れなかった私の実力不足でしょう。
せっかく苦労して4回生の夏ごろに内定をとったものの年末に辞退。
そこから再度就活しても意味がないと思い
専門資格を探しているうちに社会福祉士に出会ったのです。
そこから1、2年で一気に分煙、禁煙が進み、社会福祉士として勤務する時には
煙草の煙に悩まされる事がなかったのは幸いでした。
(もちろん就職した先が医療法人であった事
その法人の事務長自体の考え方が禁煙推進派だった事も幸いしました)。
つまり何が言いたいかというと私が煙草の煙に悩まされる体質でなければ
この業界に来てはいなかったかもしれないという事です。
だから社会福祉士として働きたいと思った動機はその通りですが
その前段階では一般企業の内定を辞退せざるを得なかったという理由もある訳です。
もちろん、後悔なんて全くしていなく、むしろこの道を選んで良かったと思っています。
もしあの時無理して一般企業に就職していたら自分はどうなっていたのだろうかと思うと
正直あまり良いイメージを持った想像が出来ません。
「過去の俺GJ」とか思っています(笑)。
この業界で働きたいと思って来られる方
仕方なく来たけど来たら楽しい・やりがいがあると思った方
今でも楽しいとは思えないけど割り切っている方
様々ですが、その場その場での利用者さんへの対応が良ければ何も問題もありません。
この業界で働き始めた動機が「この業界で働きたい」ではなかった方で
もしも変な劣等感を持っている方、自分には向いていないと思っている方がいるとしたら
そんなものは一切持つ必要はないという事です。
(「その仕事に向いているか・向いていないのかの判断」に続きます)。
もちろん、いずれこの業界が好きになり
資格取得など向上心を持って貰う方々を大歓迎する事は言うまでもありません。