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2023/08/18
施設長のつぶやき~暴論覚悟!!「転倒…こけて当然、こけなくて偶然」②~
ついにパンフレットが発売されたということで
観て参りました。
皆さんご存じの通り大まかな内容も声優も一切の事前情報なし。
パンフレットさえも公開と同時に発売しないという異例の映画です。
スラムダンクも同じような手法でしたがスラムダンクにはスラムダンクという
作品である事がわかっていますし、桜木が坊主頭である事から海南戦より後の話
赤木が4番、宮城が7番をつけている事から山王工業までの話である事が読み取れていました。
(ちなみに桜木の坊主頭のみでもそれは読み取れます。
リハビリ中の桜木は少し髪が伸びていますから。)
そして概ねの予想通り山王工業編が描かれました。
しかしこの「君たちはどう生きるか」に関してはそもそもどんな映画なのか
現代劇なのかファンタジーなのか…全く想像出来ません。
まぁ鳥のようなものを被っている青目の人が描かれているので
ファンタジーかなぁと予測していた人は多かったとは思いますが…
という事で感想含め一切ここでは語れませんので、気になる方は劇場まで!
という事で前回の続きです。
身体拘束は
1 徘徊しないように、車いすやいす、ベッドに体幹や四肢をひも等で縛る。
2 転落しないように、ベッドに体幹や四肢をひも等で縛る。
3 自分で降りられないように、ベッドを柵(サイドレール)等で囲む。
4 点滴、経管栄養のチューブを抜かないように、四肢をひも等で縛る。
5 点滴、経管栄養のチューブを抜かないように、または皮膚をかきむしらない
ように、 手指の機能を制限するミトン型の手袋等をつける。
6 車いすやいすからずり落ちたり、立ち上がったりしないように
Y字型拘束帯や 腰ベルト、車いすテーブルをつける。
7 立ち上がる能力のある人の立ち上がりを妨げるようないすを使用する。
8 脱衣やおむつはずしを制限するために、介護衣(つなぎ服)を着せる。
9 他人への迷惑行為を防ぐために、ベッドなどに体幹や四肢をひも等で縛る。
10 行動を落ち着かせるために、向精神薬を過剰に服用させる。
11 自分の意志で開けることのできない居室等に隔離する。
と具体例が示されています。
しかしこれはあくまで具体例であり、この11項目さえしなければ
身体拘束ではないという事にはなりません。
上記の通所介護、通所リハビリのケースはまさに
この11項目に該当しない身体拘束と言えるでしょう(あくまで可能性ですが…)。
ましてやっている職員に身体拘束も自覚はなく、まして悪意など全くなく
善意でやっているから余計に問題となると思います。
歩ける利用者の肩を担いだり、車椅子を使用したりする事が身体拘束に該当する可能性があるなど
夢にも思ってなかった事でしょう。
このような善意からくる身体拘束や虐待というのは非常に多いのです。
確かに転倒事故が起こった時に自分がフロアを担当していると物凄い罪悪感に苛まれます。
私も当施設で介護職員として現場に入っている時に転倒事故もありましたし
誤嚥事故もありました。
その時は非常に後悔というかネガティブな感情になってしまいました。
ですから介護現場の気持ちも理解は出来ます。
しかし人が動こうとされる以上、転倒は仕方ありません。
転倒する事はスピーチロックを初め、身体拘束をするより
遥かに人間的な、人が人として生きている行為行為と思います。
もちろん、転倒を手放しで認める訳ではありません。
出来る限り転倒のリスクを軽減出来るようにケア方法を検討する
ソーシャルワーカー職を中心に転倒のリスク
そして想定される負傷(頭部打撲による脳内出血、大腿骨骨折による身体機能の低下等)を
本人、家族に予め説明しておく、事故が起こった場合は隠蔽せず真摯な対応に努めるなど
事前、事後の対応をしっかり行なっていく事が必要なのはいうまでもありません。
そして転倒事故に遭遇した職員の精神面のフォローも大切です。
叱責するなど言語道断です。
(もちろんいい加減なケアなど相当の過失があった場合や
事故自体を隠蔽しようとした場合などは別ですが)。
私達は制御出来ない、制御してはいけない「人間」という大切な存在を
相手にお仕事させて頂いている事を忘れてはいけないのです。