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2023/03/04
施設長のつぶやき~自分の仕事への矜持②~
先日、海洋堂ミュージアムに行って来ました。
学生時代に必死に集めた北斗の拳バイオレンスアクションフィギュアが並んでいます。
今日におけるアクションフィギュアブームの先駆けでしたね。
もはやフィギュアという枠組みを超えた芸術作品
さながら美術館・博物館にいるよう…
可愛い物からゴジラ、ガメラ対ギャオス、エヴァンゲリオン初号機と
幅広いラインナップ!
もちろん、この他にも数え切れなくらの展示品がありました。
その後、ミュージアムショップでお買い物するも、上記のようなフィギュアは
売っておらず…
まぁ昔の物なので仕方なしです!
1回出ると再入場禁止なので、何回もウロウロ回ってました。
こういうのは、また行きたいですね~
それでは前回の続きです。
私は施設長補佐・生活相談員としてこの施設に入職しました。
しかしいきなり来てなかなかそう上手くいく訳もなく、人手不足も重なり
入職からちょうど一年経過した時に、丸々介護現場(夜勤含む)に入りました。
通所介護でもある程度の介護は経験していましたが、特養程の介護は経験した事がなく
ある意味新鮮で、新入職の気分で仕事をさせて頂きました。
自分にとってはとても良いステップアップになったと思っています。
その一年間は自分はソーシャルワーカーではなく介護職員として誇りを持って勤務しました。
介護現場における夜勤者の主な業務はナイトケア、夜間の巡視、モーニングケアです。
中にはナイトケアを手伝ってほしいという職員もいますが
ユニット型で当施設のように各ユニットに1名の夜勤者を配置している場合
ナイトケアもモーニングケアも夜勤者一人で事足ります。
ですから私はナイトケアもモーニングケアも誇りを持って自分の仕事と思い
一切手伝って貰いませんでした。
そこには同じパット当て方でも、その人によって違いますし
如何に安楽に利用者さんに不快感を与えずに交換するか
それも技術でありセンスのいる事であり、決して簡単な仕事とは思いませんでした。
これが私の「介護職員」としての矜持でした。
しかし逆にこうも思った事が正直ありました。
その日は夜勤でした。夜間の巡視時にある利用者さんが失禁されているのを発見致しました。
利用者さんにはフロアに座って頂き、換気のため窓を開け、シーツ交換をしていました。
暗い部屋の中で(何故電気を付けなかったのだろうか…)シーツ交換をしている際に
ふと窓から夜景を見た時、「俺はこれをするためにここに来たのか…」と
何故がむなしい気持ちが押し寄せて来ました。
間違えても決して介護職員を下に見る、介護業務を見下している訳ではありません。
先述の通り介護職員として矜持も持っていました。
「ふと思った」事なのでその時はそれほど意識した訳ではありません。
では何故そんな事を思ったのか…
施設を運営する施設長補佐・生活相談員として期待されてきたはずなのに
気付けば全然違う仕事をしている現実…
どちらが上、どちらが下という訳ではなく、やろうと思った仕事が出来ていない現実…
人はこれを劣等感と呼ぶかもしれません。
しかし私はそうは思いません。私はこれをソーシャルワーカーとしての矜持
だったと思うのです。
施設長補佐はここに来た時にたまたまついた役職に過ぎませんが
ソーシャルワーカーは違います。
10年以上ずっとソーシャルワーカーとして勤務してきた矜持があります。
介護職員としての誇りを持つ事
そして自分のバックボーンであるソーシャルワーカーとしての誇りを持つ事
この二つを併せ持つことが私がこの業界で勤務する最大の矜持だと思うのです。
どんな職種についていたとしても
このソーシャルワーカーとして矜持を失ってしまっては
自分のアイデンティティのようなものが崩れ去っていきます。
長くなったので続きは次回にします。