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2022/09/14
施設長のつぶやき~疑う事をいつからやめたのか~
揃えたネイルという訳でもありませんが、施設長の田原です。
さて、いきなりですが布袋寅泰さんの曲の歌詞に以下のようなものがあります。
盲目の燕(スワロウ) 明日は君だろう
絶望の幻想(ビジョン) 流すテレビジョン
悲しい炎(ファイアー) 煽るのは偽善者(ライアー)
希望への距離(ディスタンス) 縮める抵抗(レジスタンス)
そう、まさに今のコロナインフォデミックを揶揄した歌詞のように読めます。
しかしこの曲は実に20年ほども前の曲なのです。
結局、予言の類いはこのようなものらしく、先にある程度の事を言っておいて
後からそれらしい事象を結びつけるようですね。
占いも似たようなもので、その一つにコールドリーディングがあります。
これはすでに古畑任三郎やSKET DANCという漫画で明らかにされています。
手順は例えば…
何か悩みがありますね?
→ 悩みがあるから占って貰っている
仕事…家庭…?
→ さりげなく仕事かプライベートか聞き出す
(仕事と答えた場合)主に人間関係ですね
→ どんな悩みも人間は絡む
上司に関する事ですね
→ 仮に同僚、部下への悩みでも突き詰めればそれを解決できない上司の問題に出来る。
(ここから解決策に話を向けます)
あなたは幼い時動植物を育てていましたね
→ 小さい頃はカメ、ザリガニ、金魚などを飼う人は多い。
まして植物を含めれば幼稚園や、小学校でアサガオ等育てる授業がある。
それはあまり良い別れにならなかったですね
→ 幼い時に育てていた小動物は得てして上手く育てられず死んでしまう。
その供養をする必要があります
→ ここで出来る訳がない無理難題を突き付け動揺を誘う。
あなたの家の中に何か青い物が見えます
→赤でも青でも何でも良い。何か色のついた物など家を探せば一つはある
(例えば青いコップがあると答えた場合)
そのコップを崇め祭りなさい
→簡単に出来る解決策を提示する。
素人の私が考えてもこの程度浮かびます。
まして相手がプロの占い師ならもっと巧妙な話術があるでしょう。
間違えても私は占い師を否定しません(高額な商品を売りつける等を除く)。
結局、誰に強制される訳でもなく、自分で望んで占って貰い、
もしそれで前向きになれるなら、それはそれでいいんじゃないでしょうか。
さて、話を冒頭のコロナに戻します。
現在のコロナ禍はパンデミックであり、またインフォデミックとも言われています。
何が正しいかはもっとずっと後になってからわかる事と思いますが
少なくとも、少しやり過ぎでは?と思う事もあるでしょう。
例えば以前ネットニュースでこんな記事がありました。
公園で子供たちが声を出して元気に遊んでいると、高齢者の人たちが
「こら~。お年寄りの命を大事にしないか。静かにしろ!」と怒ってくる。
しまいには子供たちが公園から追い出され、お年寄りに占拠され
お年寄りは我が物顔で大声で話したり、ゲートボールを楽しんでいる。
ネットの記事なので真実かどうかはわかりません。
しかしもし真実だとしたら正気の沙汰とは思えません。
確かに公園は皆のものです。
お年寄りが使おうが、カップルが使おうが、子供たちが使おうが自由です。
しかし高齢者施設に勤める私がいうのも何ですが、もしお年寄りと子供たちの
どちらが優先されるかと問われれば、私は子供たち優先と思っています。
子供たちはマスク等せず、大きな声を出して元気に遊ぶべきと思っています。
そんな子供たちから感染するのが怖いのであれば、お年寄りの方が
喫茶店やファミレスなど、子供たちがいない場所で集まればよいでしょう。
子供たちは喫茶店にもファミレスにも行くお金なんてありませんし
仮にお金があってもそれこそ喫茶店やファミレスで大声で遊んでいたら
怒られるでしょう。
またこんなニュースもありました。
これは実際に画像も見たニュースなのでほぼ間違いないと思います。
それは小学校の給食の時間の画像でした。
全員が授業中のように前を向き、隣の席ともくっつけず
前左右をパーティションで多い、黙食…
これを異常と感じられないの方がおかしいと思います。
子供にここまで強制させて、大人は居酒屋で飲み会…
どう考えてもやりすぎではないでしょうか。
子供の教育の専門機関であるはずの学校がこれで良いのでしょうか…
しかし学校の事ばかり非難できません。
我々も同様です。
高齢者施設では今、大阪府、吉村知事から面会自粛の要請が出ています。
当施設もこの要請に従い面会を禁止しています(オンラインのみ)。
しかし家族の面会による感染拡大のエビデンスはないといって間違いないです。
私は以下の要望を大阪府に提出しました。
面会制限に関して
当方は特別養護老人ホームです。
大阪府からの要請により7月下旬より面会を禁止しています。
当施設の面会場は1階ロビーに用意しており、利用者、家族の距離は1.7m以上空くように
席を配置しています。
また当然真ん中にはアクリル板、利用者、家族とも不織布マスクの着用
事前の手洗い、うがい、手指消毒、検温の実施、人数は1組2名まで
時間は15分以内とかなり厳しい感染対策を講じています。
一方職員は家族と同様に外から入ってきますし通勤電車にも乗っています。
飲食店や人ごみの中をうろついているであろうことは利用者の家族と何ら変わりません。
そんな職員はいくら介助時、マスク、フェイスシールドもしくはゴーグル
手袋を着用しているとはいえ、家族の面会とは比べ物にならないぐらい利用者に密着します。
このような事から感染拡大の危険因子は家族の面会ではなく職員経由である事は明白です。
そして利用者に関わる職員が感染の危険因子である以上
もはや感染を100%防ぐ事は不可能です。
上記を理由としエビデンスのない家族との面会制限の要請は即刻取り下げて頂きたいです。
大阪府からは面会制限の要請ではなく
上記のような面会実施方法の要請に切り替えて頂きたいと思います。
いくらあくまで要請であり、決めるのは個々の施設といわれても大阪府から要請があれば
なかなか拒むことが難しいのが一施設の弱さであります。
今すべきことは可能な限り感染を防ぎつつ、症状が現れた場合にはすぐにゾーニング
コロナ治療出来る医師に治療を依頼し、一刻も早く症状を軽快させつつ感染拡大を防ぐ事であり
面会制限ではないと思います。
どうかご検討頂きたくお願い申し上げる次第でございます。
もちろん一施設がこのような提言を出した所で大阪府知事が動く訳がありません。
しかし疑問に思えば例え微力でも行動に移す事が必要と思っています。
戦後最大の国難となった現在のコロナ禍。
しかし2年前と違い、出来る事も増えてきていると思います。
ここまで制限がかかった世の中、なかなか「はい、明日から元通り」という訳にはいきません。
今はまず制限、その中からこれは出来るだろうという事を探す毎日です。
しかし本来は逆で、まず出来る事を行ない、致し方がない部分に制限も設ける。
そんな当たり前に近付けるために疑問に思う事は声をあげていく必要性が求められると思います。