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2024/08/24
施設長のつぶやき~インテークの重要性~
こんにちは、施設長の田原です。
1ヵ月程前になりますが…
行って参りました。
約5年前と同様にスカイオでの恐竜展です。
何か毎年どこかで恐竜展が開催されているうような…
今回、珍しかったのは
幼体、つまり赤ちゃん、子供の骨格標本が展示されて事。
本物の骨格ではなく成体の骨格からサイズダウンしたもの。
もちろん、ただ小さくしたのではなく、頭部が大きいなど
子供の特徴を計算して再現されています。
ティラノサウルスの生まれた直後から老体までの模型。
雛と老体の模型は初めて見ました。
雛の模型を見ていると恐竜の子孫が鳥である事が良くわかります。
でっかい翼竜です。
こんなものが空を飛んでいたなんて信じられません。
今回メインの二頭です。
まさに両雄並び立つといった感じです。
凄い迫力です。
ティラノサウルスの骨格標本はどの恐竜展でもメインを張る事が多いですが
その中でも今回のは凄い迫力でした。
そのティラノサウルスをバックに記念撮影。
このような物は大体専属のカメラマンに撮って貰うのですが
今回は展示場内に固定されているカメラに向かってポーズを取ります。
いわば究極の自撮りといった所です。
ティラノサウルスをバックに撮影した場合は偶然周囲に人がいませんでしたが…
トリケラトプスをバックに撮影した時は人だかりでした。
撮り直そうとも思いましたが、まぁこれはこれで雑踏の中に佇む自分という形で
味があると思ってそのままプリントアウトしました。
まぁ日曜日に行ったので仕方ないですね。
写真は撮っていませんが、グッズ売り場が廊下の一角で狭く
人でごった返していました。
約5年前の前回はどうだったのでしょうか…
全然覚えていません。
それでは本題です。
前回の記事で専門用語を使用した方が良いという中にインテークを上げましたが
今日はインテークについて私見を述べます。
教科書に書いている内容ではないと思いますので正確には間違えているかもしれませんが
社会福祉を考える意味では重要な見解と思っています。
インテークは訳すと「初回面談」になります。
しかしこの日本語だけでは本当に初めて面談に行くという勘違いを生む危険があると思います。
インテークは確かにソーシャルワーカー等が初めて面談する事なのですが
場合によっては初回のみ(つまり1回だけ)で終わらず
その後何回もインテークする場合もあります。
ですからインテークは初回面談というより信頼関係を構築すること(それこそラポール形成…)
情報を得に行くというよりは話を聞きに行く事というのが本当の意味になります。
こちらの言いたい事や聞きたい事に誘導するのではなく
相手の話をとことん聞く、8割9割方相手の話に耳を傾ける事が重要です。
それがどんな無駄話に聞こえても聞き役に徹する事が必要で
そういう意味でインテークとアセスメントを同時に行なうのは
本来良くはないというのが私の見解です。
アセスメントの段階になって意図的な感情表出で
クライアントの本当の気持ちを聞き出す事は重要と思います。
もちろん、インテークの時点でも支援に必要な最低限の事柄は聞き出し
今後の支援の方向性を話を傾聴しながら考えておく事は
ソーシャルワーカーにとって必要なスキルである事はいうまでもありません。
しかしインテークの段階で支援の方向性まで話していいのかどうかは
面談内容にもよります。話を聞き取る、傾聴するだけで終わる事もあります。
ここを初回面談という表面上の意味だけに囚われてしまうのは
信頼関係の構築に障壁となる危険があると思っているので
上記のような様々な意味を含んだ「インテーク」という言葉が重要と思っています。
ただし現在の介護保険事業において「サービスを使いたい」という方の面談においては
インテークとアセスメントは同時に行なわれるケースが多いです。
それは現在、介護サービスを利用する方やそのご家族は
介護を利用する事を自分達の権利とハッキリ認識しているからです。
(もちろん、利用者、家族の御用聞き事業所になってはいけませんが)。
そしてそれは介護保険制度としては決して間違った方向ではありません。
(画像は介護保険法についての研修資料)
インテークやアセスメントは
そもそも抑圧された感情を持つクライアントの意見を傾聴するという事であり
クライアント自身が課題を言えない
もしくは課題に気付いていないという事に対する支援経過に基づくものです。
ですから権利意識をしっかり持ったクライアントに対しては
傾聴し信頼関係を構築する事は当然ながらすぐにアセスメントの段階に入ります。
これは私自身が包括支援センターにいた時、要介護申請希望者
もしくはすでに要支援の認定を持っている方への初回訪問(予防プランの希望)に関しては
すぐにアセスメントに移行しました。
一方、虐待を始めとした支援困難事例に関しては
もう何回インテークすんねんっていうぐらい何回も面談しました。
支援困難事例などでは、この意味を良く理解していないと
「話を聞くだけで終わってしまった」「支援の方向性を何も示せなかった」と
落ち込んでしまう場合もあります。
しかしもしその面談で少しでも信頼関係、「この人に話を聞いて貰えた」と
クライアントに思って貰えたら、それはインテークとして十分成功と思います。
それに支援困難事例の場合はそんなすぐに支援の道筋が見えるものではありませんし。
タラタラと書きましたが、私は上記の意味から
やはりインテークはインテークと表現し
しっかりその意味を理解しておく事が重要と思っています。