ホーム > ブログ
2023/01/23
施設長のつぶやき~必要な感染対策について検討してみる③~
本日より全国的な大寒波に見舞われています。
予報では近畿でも各地雪になるという事でしたが
現在、当方周辺ではそのような事になっておりません。
天気予報でも今の所、明日、明後日とも雪マークはありませんが…
豪雪地域の方々はとても大変だと思いますが
何事もない事をお祈り申しております。
それでは前回の続きです。
アクリル板についてはどうでしょうか。
このアクリル板に関しても様々な意見があります。
前述の通り、この業界や飲食店ではアクリル板の設置が当たり前になりました。
理由は当然、飛沫感染を予防する事です。
黙食のうえにアクリル板があれば、飲食時に鬼に金棒という事で
3年ほど前より急速に広まりました。
確かにマスク会食などという訳のわからん対策に比べたら効果があるようにも思います。
この業界や飲食店のみならず、普通のオフィスやコンビニエンスストア
テレビ番組等でも見かける事が多くなりました。
しかし飛沫予防と言っても
そこまで大々的に飛沫が飛ぶようにしゃべるものでしょうか。
さらにアクリル板のせいで聞こえづらいのでさらに大声で話し
余計に飛沫が飛ぶ、さらにさらにアクリル板のお陰で空気が循環せず滞留し
余計に感染の危険性が高まるという意見もあります。
またマスク同様、エアロゾル感染の場合、アクリル板には全く意味がありません。
そうは言っても飲食店等では飛沫感染の防止から一定効果があるのであれば
設置しても良いでしょう。
しかし当施設のような高齢者施設ではどうでしょうか。
面会場所に設置しているのはまだそれほど問題はありませんが
利用者さんがおられるユニット内では………
まずユニット内では利用者さんは自由に動き回り他の利用者さんとお話されます。
それを抑制する事は出来ません。
当然アクリル板を越えて交流されます。
この時点ですでにアクリル板の意味が薄れてしまいます。
食事の際は出来る限りアクリル板越しに召し上がって頂きますが
世代的なものなのか、コロナ禍以前よりこちらから何か言わなくても
食事時にはあまり会話をされません。
会話された所でそこまで飛沫が出る程大きな声で話される方もおられません。
そうは言っても、その他の感染対策と同様に、マイナス面がないのであれば
設置していて問題はないでしょう。
しかしアクリル板にはその他の感染対策と違い問題があります。
それは利用者さんがアクリル板を叩く事によって手を切ったりする
アクリル板の意味を理解して頂けず、邪魔なものと思い倒してしまい
それが他の利用者さんにぶつかって怪我をする等の
事故が起こっています。
その他の感染対策は職員主体で行うものであり、消毒液の取り扱い方法
防護具の保管場所等に気を配っておけば、利用者さんに危害が加わるような
ものではありません。
職員は利用者さんの見守りをしているとはいえ、常に100%利用者さんを
見れている訳ではありません。
そんな中、常時アクリル板が机の上に固定されている状態は
上記の危険が付きまといます。
それを防ぐ事は困難です。
つまり、それほどマイナス面がないのであれば継続しても良いかもしれませんが
このようにマイナス面が出ておりさらにそれほど感染対策として意味がないものであれば
利用者さんの安全確保のため撤去する事を検討すべきです。
リスクマネジメントとは何もコロナだけに目を向けて良いものでありません。
長くなったの続きは次回にします。