ホーム > ブログ
2022/06/09
施設長のつぶやき~一般社会の中にある高齢者施設(事業)である事を考える②~
私は意外と新しい機器などに弱いというか疎い所があります。
ウォーキングの際は愛用のiPodで音楽を聴きながら歩いていますが
ずっとワイヤレスイヤホンなる物を使った事がありませんでした。
結構な値段もするし、もし使えなかったら…と思ってついつい躊躇してました。
そんな中で先日、ネットの記事で何と100円ショップのダイソーで
ワイヤレスイヤホンが売っているという記事を見ました。
流石に100円ではなく、1,100円でしたが十分高コスパと思います。
レビューを読んでも普通に使用して問題ないとの事。
で、早速購入しました。
ワイヤレスイヤホンとiPod…
実際に使ってみるとなんと便利な事でしょうか。
これならもっと早くに購入してれば良かったなぁと。
そしてこれまでズボンのポケットに入れていたiPodを
カバンに仕舞う事が出来るようになったのも嬉しかったです。
しかし…
当施設の管理栄養士よりCoke ONというアプリを紹介されました。
何でも歩けば歩くほどポイントが貯まり、一定貯まるとジュースが貰えるそう。
何故私が歩くだけでジュースが貰えるのか知りませんが、早速始めてみました。
しかしこれにより、折角iPodをカバンに仕舞えたのに
今度はスマホをズボンのポケットに入れる羽目に…_| ̄|○
それとこのワイヤレスイヤホン一つ問題が…
イヤホンの充電残量がiPodに表示されますが、これが凄くいい加減です。
さっきまで80%ほど残量があったのに、そこから30分ぐらいで急に充電が切れます。
結局いつ充電したら良いのやら…
まぁ値段を考えればそれでも満足ですが(^-^;
前置きが長くなりましたが、前回の続きです。
話しは何も学校に限った話ではありません。
私が通所介護の生活相談員時代にもこのような事がありました。
ある団地にお迎えに上がった際
共用部分である廊下に大量の靴を広げて洗っている人がいました。
私はその前を通り過ぎ利用者の自宅に行き
車椅子を押して再度、その人の前を通ろうとしました。
私としては通る前に「すいません」と声をかければ十分と思っていたのですが
前を通る遥か前から「ちょっと待て!止まれ!靴を広げてるとわかってるやろ!
先に声をかけていけ!お前ら(介護の仕事をしている人)は
もっと世間に遠慮して生きていかなアカンねん!」と大声で怒鳴られ
「〇〇病院のもんか!院長に怒鳴りつけたろか!」と凄まれました。
確かに事前に声をかけなかった私も悪かったかもしれませんが
だいたい共用部分に我が物顔で靴を広げて通行を妨害している方がどうかしています。
「このおっさん!」と思いましたが、地域の方ともめても仕方ないので
「すいません」と一言だけ言って道を開けて貰いました。
この時の私のミスとしては、車椅子を押していれば皆快く道を譲ってくれると
思い込んでいた事です。
(まだ新卒で社会人経験が乏しかったので仕方なかったと自己弁護しますが…)
もちろん多くの人は快く道を譲ってくれると思いますが
中にはこのような反応をする人がいる事も事実です。
先述の学校の例でいえば、親の立場としては可愛い子供を車で送っているのだから
周囲の人は道を譲って当たり前と思っているのかもしれません。
しかしその考えがトラブルになる原因ともいえるのです。
(トラブルになった事があるのかどうか知りませんが。)
だから私のリスクマネジメントとしては
一言事前に声をかける対応が求められたのだろうと今は理解できます。
また外出行事を行なった時にもこんな事がありました。
あるバラ園に行った時の事です。
外出行事で利用者が最も楽しみにされるのは、昼食とお土産の購入です。
そのバラ園ではお土産屋さんのような専門ショップはなく
昼食を摂ったレストランのレジ横一角に少しお土産を販売している程度でした。
昼食を摂った後、そこに利用者が殺到した訳ですから、レジ付近は大混雑です。
その時は特に怒鳴られたりはしませんでしたが
小さな舌打ちやあきらかに迷惑そうな視線が痛かったです。
すぐに利用者に移動して貰い、周囲の方々に「すいません」と謝罪し事なきを得ました。
このような場合、下見の段階でお土産屋さんがなく
レジ付近が混雑する事が予測される訳ですから、昼食の時間をずらす等の対応が
リスクマネジメントと言えるでしょう。
これ以降、絶対に他の客に迷惑をかけない事が外出行事で大切な視点である事が理解出来ました。
学校にしろ施設にしろ、社会の中で生活している事に変わりはありません。
それでも社会福祉の現場で仕事をし、利用者を介助している我々の姿を見ると
快く道を譲って下さったり、手助けや声をかけて下さったりする方々が大半です。
しかしそれはあくまで相手方のご厚意であり、我々がそのご厚意に甘えたり
もっといえばご厚意を期待したり、前提にしたりして物事を考えてはいけないのです。
そう考えて仕事をしてしまうと、我々も心のどこかでそれが当たり前になってしまい
つい他の方々に迷惑をかけてしまう事も出てくるのだと思います。
だからと言って、何も遠慮ばかりして生きていけとは言いません。
しかしご迷惑をかけないようにするという、社会に対する配慮は必要です、
それが一般社会の中で生活する高齢者施設(事業)の責務と言えると思います。
もちろん、その責務とは利用者の責務ではなく、我々職員の責務である事は
言うまでもありません。