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2021/12/28
施設長のつぶやき~車椅子という名称を考える~
アイテラス利倉
こんにちは。施設長の田原です。
昨日の内部研修で、講師の機能訓練指導員より、「車椅子は「椅子」ではない。
移動する手段である。我々が実習生の時は車「椅子」と呼んではいけないと
指導されていた。」との話がありました。
当然の話で車椅子のまま食事をすると誤嚥の危険性が高まりますし
移動し終わったら家具椅子に移乗するのは基本です。
その意味では車「椅子」という名称だから、椅子の代わりで良いと思われている
可能性は高そうです。
正しくは「椅子状の車」といったところでしょうか。
ところでここで浴室用の福祉用具を見てみたいと思います。
写真①シャワーチェア
写真②シャワーキャリー
一緒くたに「シャワーチェア」と呼ばれる事も多いですが
一応、固定して使用する物は写真①シャワーチェアと表記し
移動する手段の物は写真②シャワーキャリーと表記しています。
キャリーとは当たり前ですが「人、物などを運ぶ物」の意味です。
つまり浴室で使用する物は、「座る物」と「移動する物」の名称を分けているんですね。
名称とは日々変化します。ひと昔前は「認知症」の事を「痴呆」と表現していました。
今は「徘徊」という言葉も使用しない不適切な言葉となってきています。
徘徊は目的なくウロウロするという意味ですから不適切な事は言うまでもありません。
だって、認知症の方は目的があって移動しておられる訳ですから。
上記のような差別的な表現は有識者等の会議で変更されていきます。
しかし差別的表現ではない言葉も時代の流れとともに意味や名称が変わったりします。
車椅子もいずれその名称が変わる時が来るかもしれませんね。
今日は少し、車椅子の名称について考えてみました。
言葉って大事ですね。