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2021/12/19
施設長のつぶやき~利用者様の「遠慮」と「配慮」を考える②~
前回の続きです。
「遠慮」と「配慮」は似たような言葉ですが、意味が異なり「遠慮」は「~し辛いから」という
相手に一歩引いた行動ですが、「配慮」は相手の事を思って行う前向きな行動です。
こういうと「そんな考えは詭弁だ!」「職員目線の言い訳だ!」とお叱りを受けそうですが
あえて誤解を恐れずに「配慮」という考えを提言したいのです。
何故、そのように考えるかの前に、少し社会福祉について考えてみたいと思います。
社会福祉とは英語で「ソーシャルウェルフェア」や「ソーシャルウェルビーイング」と言います。
名前の通りですが、「社会を良くしていく、良い状態にする」という意味になります。
社会というとかなり広い意味合いかつ、曖昧ですが、当施設にご入居されている利用者様にとって
社会とは、当然、「当施設」「ユニット」という事が出来ます。
そして当たり前ですが、利用者様は「利用者」である前に一人の「人」なのです。
「利用者」ではなく「人」、「施設」ではなく「社会」、こう捉える事が
利用者様を色眼鏡で見ない大前提です。
アイテラス利倉という「社会」で生活する「人」の幸福を全人的に追及する事
これが社会福祉の大原則であるはずです。
それでは利用者様の「遠慮」と「配慮」に話を戻します。
何故、今回のケースで「配慮」という考えを示したのか、それは利用者様が職員に心を配って
自分の出来る事は自分でしようと思う心があったのではないかと思うのです。
それを「遠慮」と捉えるか「配慮」と捉えるかは人それぞれでしょう。
しかし私はあえて「配慮」という思いを検証したいと思いました。
なぜなら、アイテラス利倉という「社会」で暮らす「人」が、「他者(職員)」に対して
「配慮」出来るというのは「人」としての立派な能力だと思うのです。
他者の事を思いやる気持ちはとても素晴らしい事と思います。
お客様である利用者様が職員に「配慮」する必要はない、という考えもあるでしょうし
それを否定もしません。
しかし私たちも社会の中で当然、お客様の立場になる事もあり、その時、相手方(従業員)に
配慮する事もあるでしょう。
長くなったので続きは次回にします。